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ロリータたちがガイドするヴィクトリア&アルバート美術館

金曜の夜、ヴィクトリア&アルバート美術館(V&A)はロリータたちの楽園と化していました。
館内にある日本ギャラリーの一角に、ロリータファッションを紹介する展示が新しくオープンしたのですが、それを記念して美術館全体で様々なイベントが繰り広げられたのです。

従来のV&Aの日本展示といえば、オーソドックスな伝統文化を紹介するもの。
着物や陶磁器や甲冑や刀や根付・・・巧みな技でつくられた繊細で力強いものたち。
ギャラリー全体のデザインも格子戸など伝統的な建造物をイメージしています。
少なくともこの10年はずーっとこんな感じでした。
ところが、その一角がピンクでリボンでフリルでゴチックなkawaiiファッションに様変わりしたのです。

興味深いのは、そのロリータファッションをイギリス文化とのつながりでやんわり語っていること。
スィートロリータと不思議の国のアリス、ゴチックロリータとヴィクトリアのファッション、イギリスパンクの影響といった感じ。
「やんわり」というのは、展示ケースの片隅にそれとなくイギリスのイメージを並列しているだけで、強く説明付けされていないからなのですが。
でもその結びつきは「Kitty & Bulldog」というタイトルからも明らかに読み取れる(下の写真もみてね)

いずれにせよ、伝統的な雰囲気で充満した日本ギャラリーのなかのこの唐突さは驚愕です。
新旧の文化が共存しているのがまさに日本といえばそのとおりなのですが、
このセッティングの中でロリータドレスを着たマネキンたちはシュールですらある。

今回V&Aが、他者が表象しがちなステレオタイプの文化だけでなく、「日本の今」を伝えてくれたことくれたことに、まずは拍手を送りたいと思います。
だけれどその一方で、消化不良を起こしてしまった自分がいることも確かです。
それは、その唐突さのせいなのか、現に生きている若者文化が「標本化」して見えることへの違和感なのか、なぜ「日本の今」がロリータファッションなのか掴めなかったからか・・・
おそらく一番大きな原因は、ロリータファッションがただのスタイルではなくて、そこに現在の日本の若者たちの社会性やアイデンティティが現れているはずなのに、展示ではそれがすっぽり抜けているからではないか。(だから標本にしか見えないのだ!)

などなど、ぶつくさ書いてしまいました・・・わたしはロリータになりたくても、なれそうにない
・・・・関係ないか。
それはさておきです。
金曜夜のイベントはそれはそれは活気に溢れていました。
DJ付近は人だかり、まるでクラブ状態。プリクラやネイルサロンやカツラお試しコーナーには長蛇の列。アカデミックなトークや神風ガールズの映画もあり、館のあちこちにあるPhoto-Opでは次々にフォトセッション。
美術館全体がイギリスの生き生きとしたロリータたちの笑顔でいっぱい!
ミュージアムという空間を活気づけるという意味では、いつもながら、おそるべしV&Aです。
そのフェスティヴな感じを写真でお伝えできればよいのですが。

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イベント終了後、V&Aの前で大集合!


 

このブログは、アートローグのディレクターによって書かれています。

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