マッドネスの「Our House」のハウス!

マッドネスの「Our House」のハウス!

♪アワハウス♪ インザミドルオブ♪アワストリート♪

…ってあのホンワカ、ノスタルジックで楽しい気分にさせてくれるマッドネスの名曲「Our House」。

でもあの彼らが歌ってる「僕らの家」ってどこにあるんだろう?って思った事ありませんか?

 

ジギ子はずっと思ってたんですよ…どこだろうって。

 

あのミュージックビデオに出て来る家がまたイギリス庶民風味濃厚な家で、MTVにかじりついていた中高生の頃、「うーむ、これがほんまもんのイギリスの家か!」と思った覚えがある。最後には「わしらの国には色んな家がありまっせー」てな感じでバッキンガム宮殿まで写るのがお茶目なあのビデオ。いつ観てもいいよなあ。

「Our House」はイギリス国民に凄く愛されている曲。パブなんかでかかると気が付けば渋いオッサンから若者までみんな口ずさんじゃってる、そんな曲。

 

ロンドンオリンピックでも演奏されたし、何と言っても私がびっくりしたのは女王の在位60年式典のお祝いで、いきなりマッドネスがバッキンガム宮殿の屋上に現れてこの曲を演奏した時。

これ以外でバッキンガム宮殿屋上で演奏をするという光栄に預かることが出来たのは女王在位50年式典でQueenのブライアン・メイが演奏したイギリス国歌のみ!

 

それを考えるとマッドネスが「Our House」をここで演奏したのはかなり凄い事だと思う。国家に匹敵するほど国民の支持を受けているという事⁉ってことになる。まあロックバンドを皇居の上に登場させる英国王室も凄いなって思うんだけど(笑)。

 

元は冗談のつもりでミュージックビデオに登場させたバッキンガム宮殿のてっぺんで本当に演奏してしまったというのが愉快痛快で、やんやの声援を受けたマッドネス。

 

で、彼らが歌っているその「僕らの家」は存在するのか⁉…と思っていたら

 

あったんですよ…。最近知った。ロックな街Camden Townの駅から徒歩15分、しかも私んちからすぐのCamden Mews という石畳が可愛い小さな通りに!!

何故知ったかと言うと「あの「Our House」の家」ということで不動産物件として売りに出されているのを広告で見たから。こういう不動産広告って普段は語られないロックゆかりの地がぼろっと出て来て面白いんだなあ。

 

残念ながら建物自体は綺麗に改築され、今は隣にあった家も繋げてあるので当時のままの姿とはいかないけれど、周囲の雰囲気は変わってないから十分イマジネーションを膨らませられる!

 

この家はマッドネスのフロントマン、Suggsが81年に若干20歳で初めて購入し、当時結婚したばかりの奥さんと住み始めた家。

翌82年にリリースされて大ヒットした「Our House」はこの家にインスパイアされて書かれたとSuggs自身が語っている。初めて手に入れたマイホーム、バンドも順調。そういう時期の曲だったのね。引っ越した当初よくバンドのメンバーがここに集まってパーティをしていたそうだから、そこでアイデアが生まれたのかも知れないなあ。

とにかく小さい家だったらしく、ガレージ部分を部屋に改造したりして、狭いながらも居心地の良いこの家で2人の娘たちをもうけたSuggs。家族が増えて手狭になり引っ越しをしているけれど、この家が大好きだったそうで離れがたかったと言うから、きっと沢山の思い出がギュッと詰まった家だったに違いない。

ロンドンはどんな小さな道にも名前がついていて、名前の後半に何が付くかで大体どんな道か想像出来る。例えばRoadと付いたら大きく広い道、Laneは小道、CloseやPlaceだと行き止まりの道という具合。で、Camden Mews のMewsは元馬小屋通り!まだ電車や自動車が無かった頃の乗り物と言えば馬。その時代の名残でロンドンを歩いているとある一定の間隔でこのMews通りというのが現れる。まあ要するに昔の人達のガレージやね。

この家はSuggsの家の向かいにある家だけど、まだ昔のまま。馬屋感が漂ってるでしょ⁉

Mewsに立ち並ぶ建物はよーするに元馬小屋だから立派な門だとか入り口は皆無。日本人からすると、えーっ、馬小屋に住むなんてと思ってしまうけれど、そういう個性的な建物をいかに改築して住むか?というのがイギリス人は大好き。

 

最近は更に人気が出てMewsにある家の価格はうなぎのぼりだけれど、Suggsが購入した80年代初頭はまだまだ格安お手頃物件だったはず。いつだって庶民代表で気取ったところの無いSuggsや「Our House」の雰囲気にピッタリだなあとジギ子は思うのです。

 

大好きな家族や気の合う仲間たちが集まる小さな家から飛び出して、イギリスの国民的支持を受けた名曲「Our House」。どんな家でも家族でも、やっぱりみんな自分ちが最高なのさ♪というメッセージは世界共通なのだ!

 

なんてことを考えながらこの小さな石畳の道を今日も歩くジギ子でした。


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