ミュージアムの中の図書館:大英博物館やヴィクトリア&アルバート美術館など

 

大英博物館の貴賓室に行くと、歴代の館長たちの肖像画や写真がズラーッと並んでいます。

それぞれの館長名の肩書には「Principal Librarian」とあります。

つまり司書長。

博物館なのに、なぜ図書館の役職である司書が使われているのでしょう?

それは、ヨーロッパのミュージアムはそもそも図書館の役割を強くもっていたからに他なりません。

大英博物館がスペース不足を解消するため、1980年代に大英図書館を作り、

書籍資料をごっそりそちらに移転させたら、展示スペースの40%が空いたそうです。

2018年の3月、江戸東京博物館の司書の方から調査や同行通訳の依頼を受けました。

そこで、日本の書籍資料をもつ、大英博物館・大英図書館・ヴィクトリア&アルバート美術館などのバックヤードを訪れ、

学芸員の方や司書の方、修復保存の方などにお話を伺う機会を得ることができました。

許可を得て、少しだけその時の様子をご紹介したいと思います。

こちらが大英博物館。

ここには、人類学部門、古代ローマ・ギリシア部門、アジア部門などなど、それぞれの分野に専門の図書館があります。

許可を得られれば、基本的に誰もがアクセスすることができます。

こちらの古めかしいスタディールームでは、担当学芸員の監修のもと、大学院生がモノを手にとって調査しています。

こちらでは、明治初期に西洋人が描いた「相撲」の様子をみせてくれました。

 

建物が美しいのは、ヴィクトリア&アルバート美術館内の図書館。

アート関係では、イギリスで一番規模の大きい図書館が博物館の中にあります。

私は学生時代はもちろんのこと、今でもよく利用します。 こんなところで勉強したらハカドリそうですが、、、ま、それは別の事ですね。

 

 

イギリスの博物館や美術館の中の図書館は、基本的に誰でも、古い資料や貴重な資料(超がつくのはやっぱり駄目だけど)さえも、手にとってみることができます。

特にヴィクトリア&アルバート美術館の図書館は、そのアクセスビリティーが開館以来の方針なのだそうです。

そのオープンさに、江戸東京博物館の方々は大変驚いておられ、同時に、羨ましいとおっしゃっていました。

 

最後に、わたしの大好きなミュージアム、「ウエルカム・コレクション」(医療や医療史のミュージアム)の図書館です。

この新旧織り混ざった感じがいいでしょう? ここも誰でも利用することができます。

 

アートローグは、イギリスのミュージアムの図書館自体やその資料を調査したい方のためのお手伝いもしております。

 


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