コートールド美術館:大改装プラン
ロンドンにあるコートールド美術館は、小さいながら名画が揃った内容の濃い美術館。
ゴッホの耳を切った自画像やドガの踊り子、マネ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴーギャン、印象派や後期印象派だけではなく、ルーベンスやルーカス・クラナッハ、ピーター・ブリューゲルもある。
教科書にでてきたような名画が、ここちよい広さの中で、柵もなく、間近に楽しむことができる
– アート好きにはたまらない美術館だ。
わたしはここで、ホンモノを観ながら美術史講座(夏以外)を開催しているのけど、
先日、その講座で皆さんをご案内したら、あの名作、「耳を切ったゴッホ」がいない!
どこを探せど、いない!
館のスタッフに聞いたら、なんと、もっと大きなニュースを耳にしてしまった。
この美術館が、大掛かりな改修工事に入るのだそうだ。
それが、少なくとも2年はかかること (多分、オープンは2020年か2021年)
そのために、2018年の秋には、いったん閉じること
その準備のために、それぞれの絵画は少しずつ、他の美術館にあずかってもらうこと
ゴッホは、手始めに、アムステルダムにすでに里帰りしてしまったこと
わ〜。なんと!
え〜。淋しい!
が!
そこで気持ちを入れ替えて、
ミュージアムが息長く継続していくには、確かに、容れ物管理は避けて通れません。
むしろ、もっと現代的な建物、見事な美術館として生まれ変わるのが今から待ち遠しいと、思えばよい。
それでも、それでも、暫くの間、わたしたちは我慢しなくてはいけない。
まず。
ロンドンに今年夏までにいらっしゃる方は、見納めです。
この機会を逃してはなりませぬ。
一生悔やまれますぞ。
大改修の事は、新聞には載っているけれど、
今(2018年3月)のところ、コートールドギャラリーのHPなどには、大きなアナウンスは見当たらない。
ということは、あまり休館のニュースは広まっていないってこと?
やがてその情報は広まるでしょう。そして閉じる間際はとてもとても混み合うことでしょう。
やはり、ゆっくり名画たちに出会うならば、
なるべく早くにあなたの脳裏に残してくださいね。