バンクシーの「ザ・ウォールド・オフ・ホテル」に泊まったら・・@ベツレヘム、ヨルダン川西岸パレスチナ
2019年4月、イスラエル旅行の最後に、
ベツレヘムにあるバンクシーが建てたホテル「ザ・ウォールド・オフ・ホテル」の「バンクシールーム」に泊まりました。
自分へのご褒美です!
イスラエル政府がパレスチナとの間に建立した分離壁のすぐ横にあります。
ホテルにはバンクシーのブラックユーモアやメッセージがたくさんありました。
宿泊客しか入れないエリアも含めて、写真でお伝えしますねー。

ウォールド・オフ・ホテルの正面。すぐ右側に素晴らしく頑強な分断壁がある。命名は、アメリカ資本の最高級ホテル、「ウォールドフ・アストリア」のもじり? もとはなんの変哲もないビルだったらしい。そこをステンシルでバルコニーやギリシャ風のフェイク柱を描き、豪華にみせた。

赤いユニフォームを着たチンパンジーのドアーマンが迎えてくれる。「マダム、お荷物をお持ちします。あら、蓋があいちゃった。まだ新米なもんで、すっんません。にしても素敵な下着をお持ちで。」「失礼な。それ、あたしが着るような下着じゃないよ。」

20世紀のホテルを再現するのに、グランドピアノは欠かせない。天井からは救命マスクをつけたエンジェルたち。ホテルがオープニングした時には、イギリスからの遠隔操作で、エルトン・ジョンがピアノ演奏をしたらしい。

テレビのスクリーン、割っちゃったの? いえ。これはテレビのように見えるアート作品で部屋にテレビはありません。わたしらをカメラで面白半分で映すなよ!とパレスチナのおばさん? バンクシーのホテルではお馬鹿でフェイクなテレビ番組なんかみないで、ゆるりと本を読みなさいと諭されます。はい。

バンクシーホテルの宣伝文句は、「世界一、眺めの悪いホテル」。これが、二階にあるバンクシールームからみた景色。分離壁のあちらには、イスラエルの近代的な街がどんどん建築されているらしい。壁には世界中からやってきたストリートアーティストの絵。写実的な女性の絵はパレスチナの16歳のヒーロー。