マーク=トウェインも巡礼したパブ
ロンドンには、中世から残っている古い通りがあります。
今も、お店やレストランが並び、おされなOLとかピシーっとした銀行マンが闊歩してたり、
車やバスがビューっと走ってて、活気にあふれてるんだけど、
その表通りがから、ちょっと横道に外れると、いきなりタイムスリップします。
ロビンは、そんなわくわくするロンドンが好きです。
今日は、そんな不思議な世界に招待するね。しかもパブだよ。
その名は、「Ye Olde Cheshire Cheese」
ほら、看板からして、古めかしい。
「めかしい」んでなくて、ほんものに古いのだ。
Ye って、古い英語でTheだから、古いチェシャー(地名)のチーズという名前。
カビの匂いがぷんぷんする?
玄関のドアをあける前にまず、足元をみてね。
石のステップがすごく磨り減ってて、
ああ、ほんものに古いってわかるじょ~。
扉を開ければ、いきなりうん百年前の世界です。
柱の色合いといい、床がぎしぎしいう感じといい、やっぱカビ臭い匂いといい、
なんべんもいうけど、ほんものに古いって、体全体でわかる。
店内は狭く入り組んでいて、あっちもこっちも冒険できるのですが、
ウサギは穴が好きなので、地下に降りてくね。
その階段も狭くて、天井が低いから、頭ぶたないようにきーつけて。
狭い通路を抜けて下までいくと、広々としたワインセラーが迎えてくれる。
いやあ、このお酒と歴史がまざった匂い。 たまりませんな~。
奥にまた別のカウンターがあって、そこでビールとか食べ物を注文できます。
分厚い木のテーブルがドカーンとおいてあって、みんな昼からビールを飲んでます。
みんなが着てるスーツをヴィクトリア調の服に変えたら、ほんまものに時代劇だよ。
このパブの歴史を紐解くと、1666年の大火前後まで話がもどるんだ。
大火って、ロンドンがほとんど焼けちゃったほどの災難でした。
このパブもその時に焼けたんだけど、大火のあとにすぐ建てられたんだって。
だから300歳以上!現役。
現役ってのがかっこいい!
ここには、たくさんの文学者が通ったの。
パブが大好きなチャールズ=ディケンズは常客でした。
彼の小説のなかの登場人物はこんなパブで出会う人たちがモデルです。
シャーロックを書いたコナン=ドイルもよく通ったんだって。
すぐ近くに住んでた英語辞書編纂の第一人者、ジョンソン博士もきっと通ったはず。
ロンドンにしばらく住んでたアメリカ人マーク=トゥエインは、このパブが文学のゆかりの地だってことを聞いて、聖地巡礼に訪れました。
いまや、トゥエイン自身がそのゆかりの文学者リストに載っています。
ュは、いつもいいます。
こういうパブには、きっと幽霊さんたちも昔を忍んでやってきて、片隅に佇んで一緒に飲んでるに違いないって。
あー。ロビンもウサギの幽霊に会いたい~。
ほんで、昔のロンドンはどんなだったか、おせーてもらいたい。
ちなみに、ここのキドニーパイはとっても美味いらしいよ。
(基本情報)
Ye Olde Cheshire Cheese
145 Fleet Street
最寄り駅: 地下鉄 Temple 駅
http://www.timeout.com/london/bars-pubs/ye-olde-cheshire-cheese
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