「ハリーポッター:魔法の歴史」展@大英図書館
「ハリーポッター:賢者の石」が出版されて、20年。
それを記念して、大英図書館で、「ハリーポッターと魔法の歴史」という展覧会をやっている。
いつも大人や子供の長蛇の列ができて、すごい人気だ。こんなのこの図書館でみたことがない。
え? 行きたいのに、入れるかな? って
大丈夫、ちゃんと方法がある。ブログの下の方でそれを教えます。
魔法に関する本って、洋の東西を問わず、長い歴史があるし、奥が深いんだね。
薬を作ること、錬金術、予言、人の心を読む事、想像上の動物たち、呪い、悪魔、天文学、、、
魔法って、科学の始まりであり、忌み嫌われるものだったり。
「賢者の石」だって、実際に、中世のヨーロッパでは錬金術師たちが智恵を絞りあって求めたもの。
展示室の真ん中に、「賢者の石」の作り方を絵解きした2 メートルぐらいの多彩色の巻物があって、目を見張りました。
さらに、驚いた事に、ハリーポッターの中で、「賢者の石」を造ったとされる「ニコラス・フラメル」はフランスにいた実在の錬金術師なのです。
そのフラメルの墓標さえありました。
「ハリーポッター」の挿絵:不死鳥フェニックス
うぉ! この想像力! なんか、ヴィーナスの誕生みたいに見えなくもないけど。違うわ。
何百年も前に書かれた魔法に関する書物やモノが、
20世紀の作家JKロ−リングスの手書きの原稿とか、「ハリー・ポッター」シリーズの挿絵の原画とかと、隣合わせになっていて、絶妙な組み合わせ。
作家が、歴史的資料を基にアイデアをだしていたのがよくわかる。
もう一つ興味深かったのは、ローリングスが書き始めた初期の頃、
登場人物がやがてどうなって、どこで危ない目にあったり、どういう死に方をしたり、どのように救われるかというプロットをちゃんとつくってた事。
最後の展示室には、その手書きの表がありました。
あれだけの世界観を最初から作り上げていたのね。
作者の頭の中こそが、想像と創造の世界なのね。
言葉こそが、マジックよね!!!
各展示室では、子供も大人も一緒になって、真剣にみていました。これも、とても面白い現象。
世代をこえて親子/孫で一緒に楽しめる工夫が、ちゃんと展示にあるからだろうし、
考えてみれば、ハリーポッターが出た頃、子供だった読者は大人になって、その子どもたちもハリポッターのファンになっているからなのでしょう。
ワーナー・ブラザーズのスタジオよりも奥が深いと思ったわたしです。
大英図書館 ハリーポッター展は、2018年2月28日終了予定
<今からでも遅くないチケットの買い方>
オンラインチケットはすでに完売。
でも、図書館のカウンターにいけば当日券があります。(何日か先のチケットをそこで買うことはできません)
チケットは時間スロット制になっていて、観たい時間を指定します。
ただし、枚数に限りがある。午後に行ったらもう遅い。
秘訣は、開館と同時に入れるように行きます(これから会期終了に向けて、きっと並ぶでしょう)、で、窓口でチケットを購入。
もしかしたら、10時に行っても、16時のチケットしか手にはいらない場合もある。
だから、それを見越して、待っている間どう過ごすかを考えておくこと。
図書館の中には他に展示室も、レストランも、カフェもあるよ。もちろん、その間、キングスクロス駅のプラットフォームに行くという手もある。
それともうひとつ、時間スロット制なので、日本の人気展覧会みたいに、
展示室の中が人ばかりということはありません。ちゃんとしっかりみれますよ。
いずれにしても、グット・ラック!