地球の肌:アンドレア・ガースキー展@ヘイワード・ギャラリー
ロンドンのヘイワード・ギャラリーがリニュアル・オープンした。
そのこけら落としの展覧会が、ドイツの写真家アンドレア・ガースキー(Andreas Gursky)。
あの企画力のあるギャラリーが新展覧会で何をみせてくれるんだろう? 告知段階から気になっていた。
地下鉄の広告ポスターにも目が奪われた。
果たして、会場を訪れたら、やはり期待を裏切らない力強い写真展だった。
ソーラーパネルの畑、90年代東京の株取引場、アマゾンの倉庫、イケアの工場、バフレーンのサーキット。
どれも、群像を引きでとった集合写真。それがまるで、美しい模様のようにみえる。
同時に、その裏にグローバル化、大量生産、スウェット工場、環境問題。。。が見え隠れする。
アーティストが声高に何かをアピールしているのではないけれど、
写真という真実のレンズを通して、観る者に考えさせる作品ばかりだった。
カメラというフレームとアングルで、わたしたちが生きている現代を切り取ってみせ、この社会を振り返ることを静かに促していた。
それらはまるで地球の肌のようだ。
言葉はこれくらいにしよう。
展覧会のスケールには及びもしないけれど、作品の向こうに見えてくるものに思いを寄せてみて下さい。
4/22まで ヘイワード・ギャラリー Hayward Gallery にて