ロンドン現地からみるオリンピックの本当の顔(2)

先回の「ロンドン現地からみるオリンピックの本当の顔」では、巨大な運営費用を国民が負担していること、しかし、オリンピックで利益を得るのはスポンサー企業であること、そして、大掛かりな軍が導入されていることを書きました。
そのオリンピックについて、では、イギリスの一般市民はどのように捉えているのでしょうか。

昨日の新聞記事によると、以前は大半の人々がオリンピックの経済的な価値について疑問をもっていたけれども、ゲーム終盤時点での調査によって、イギリス人全体の55%がその費用をかける価値があったと答えたそうです。(それでもまだ35%の人々が、経済の大変なときに、オリンピックは気をまぎらすだけだと答えました。)
記者は、肯定的に捉えた人の数が増えたのは、イギリス選手が快挙をあげたからだろうと説明します。
確かに、メダル数を見れば、アメリカ、中国についで堂々の第三位。104年の近代オリンピック史のなかで最高のパーフォーマンスです。
加えて、日本の60%ぐらいの人口数と、USや中国に比べれば人材のプールがうんと小さいなかでの数字なのだから、素晴らしい成果を挙げたのは間違いありません。
オリンピックに懐疑的だったひとびとも、選手ひとりひとりががんばっている様子を見れば、ポジティヴな気持をもらったことでしょう(わたしも含め)。

問題は、この調査がゲームの終わりのこの時期に出されたこと。 それぞれの選手が見せてくれた挑戦や可能性が、次世代の子供たちにインスパイアすることはもちろん、政治経済的に疲弊した社会全体をも、次のオリンピックまで、いや半年後も、励まし続けてくれることを願ってやみません。

もうひとつ、オリンピック下のロンドンの別の顔をお伝えします。
日本の友人からロンドンはさぞかし賑やかだろうとよく尋ねられます。日本のテレビはオリンピック周囲だけピックアップしているのかもしれませんね。
実は、まったく逆なのです。競技場以外は、むしろガラガラ。まるで、一昔前の日本の元旦風景のようです。
出会うのは、ピンクの服を着たボランティアや警官や、さもなければ様々な国旗を身につけた外国人ばかり。
実際、この時期いつも混むはずの場所が、20-40%は少ないそうな。
つまり、ロンドンの住人は、オリンピックを避けて、どこかにズらかっているのです。
わたしのイギリス人の友人もみんなどっかに消えてしまった。
テレビで映し出される競技場の熱気と実際のロンドンの町の様子のギャップが、なんだか可笑しい。
これも、ロンドンっ子のオリンピックへの反応なのです。
そして、実にロンドンっ子らしい、と思う。


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