ウイスキーと美術館とウサギと:山崎

「関西に長く住んでました」と、いうと、

「関西はどちら?」と、たいてい聞かれる。
「えーっと、山崎という京都と大阪の間にある小さな
町、ってか田舎なんですけど・・・・水が美味しいところで・」
自己紹介では、いつもなら、そこから説明が始まった。
ところが、数日前、ロンドン在住の日本人の集まりに参加したら、

みんなして、「ああ、山崎ね!」と首をたてにふってる。
予期せぬ光景で、少し引いてしまった。
でも理由はすぐにわかったーNHKの朝ドラ「マッサン」。
確かに、日本のウイスキー誕生の重要なスポットだ。
今も、「山崎」という名の世界的な名酒をうみだしてる。
住んでた時は、その立地にあやかって、
ウイスキー祭りにいったり、工場見学をしたり、
友人には、うちでは右の蛇口から井戸水が、左からはウイスキーがでるのだと、
みえみえの子供騙しをたれていた。
今はロンドンで、日本の番組がみれないので、
ドラマの話や日本ウイスキーの歴史には遅れをとってる。
今回、その話をもちだしたのは、そばの山あいに、わたしの大好きな小さな美術館があるからだ。
「アサヒビール大山崎山荘美術館」という。
oyamazaki museum

Wikipedea より

もともと、アサヒビールの創設者の別荘で、あのマッサンともつながりがあるらしい。
建物も、イギリスのチューダー朝の様式と日本の茶室建築を融合したユニークなものだ。
そこに、安藤忠雄の斬新な建築物がつながっている。
展示品としては、モネやジャコメッティから、濱田庄司やバーナード=リーチというイギリス人陶芸家の作品などがあった。
淀川をみわたす庭には、バリー=フラナガンというやはりイギリスの現代彫刻家の作品がある。
飛躍するうさぎの巨大なモニュメントだ。
Barry Flanagan art

(c) テレグラフ紙 これは、大山崎山荘美術館の作品ではありませんが、こんな感じ。

わたしは、なぜかそのうさぎが好きで、よくふらっと遊びにいった。
そうして、十数年後、まさかイギリスにいって、ウサギと一緒にビジネスをするとは、おもってもみなかった。
こういうのを、なにかのご縁、というのだろうか。
いずれにせよ、あちらの方に足を向けられる時は、
サントリー醸造所と一緒にぜひこの小さな美術館に訪ねることをオススメします。
ゆったりとしたベランダに、川を見下ろす素敵なカフェがあったはず。
ここから、30分もすれば都会があるなんて、考えも及ばない静かなところ。
JR 山崎駅から歩いてすぐです。

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